現在、この地球上にいると確認されているクジラは79種。イルカもクジラの仲間だ。20世紀に入って見つかった種類もあり、人間が発見していないクジラもまだきっといるに違いない。
ヒゲクジラ類 歯がなく、上顎に密に並んだヒゲ板によって、餌を瀘し取って食べるところからヒゲクジラ類と呼ばれる。主に海中の動物プランクトン(オキアミ類など)を食べ、海域によっては群泳性の魚類も食べている。10種の大型クジラを含む、セミクジラ類、ナガスクジラ類、コククジラがこの類に入る。 |
ハクジラ類 歯の数や大きさや形は種によって違いがあるものの一生抜けかわらない歯を持つクジラをハクジラ類と呼んでいる。イカ・魚類を主とする海洋動物を食べ、シャチなどは温血動物も食べる。マッコウクジラ類、アカボウクジラ類、ゴンドウクジラ類、マイルカ類、ネズミイルカ類、カワイルカ類など69種が含まれる。 |
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シロナガスクジラ
(blue whale;Balaenoptera musculus)
[25m・100〜120t]
両半球の赤道域から極域まで広く分布。19世紀後期の汽船に搭載した捕鯨砲によって捕獲が可能になると鯨油生産量が最も多いクジラとして、全海域で捕獲された。地球上最大の生き物。 |
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ナガスクジラ
(fin whale;balaenoptera physalus)
[21m・45〜75t]
亜熱帯域から極地周辺まで全海洋に分布。近代捕鯨の重要鯨種のひとつで、古くから捕鯨が全世界で続けられたが、商業捕鯨のモラトリアムによって、1987年から捕鯨が禁止された。しかしグリーンランドでは原住民生存捕鯨によって今でも捕獲が許されている。 |
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ホッキョク
(bowhead whale;balaena mysticetus)
[18m・50〜60t]
北極圏を取り巻く寒冷域にのみ生息。遊泳速度が遅く、良質の油とひげ板を産するため、欧米人によって何世紀にもわたって捕獲され、19世紀には激減した。現在でも、資源状態は極めて悪いが、アラスカのイヌイットに対し、年間54頭以下の捕鯨が原住民生存捕鯨の名で認められている。カナダやロシアでも少数捕獲されている。 |
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マッコウクジラ
(sperm whale;Physeter macrocephalus)
[15m・45t]
赤道から極海までのすべての海洋に分布。17世紀頃から、最も長期にわたって捕鯨の対象とされた。1987年までに商業捕鯨は中止され、アゾレス諸島やインドネシアの漁村で、わずかに捕鯨されているのみ。厚い脂皮から採れる油と頭部から採れる脳油、腸から採れる竜涎香(りゅうぜんこう)は香水用に利用される。資源状態は全世界で極めて良好。 |
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セミクジラ
(right whales;eubalaena glacialis)
[13.5m〜17m・40〜80t]
かつては全海洋に多く生息していた。人が捕鯨対象とした最初の大型クジラで、日本沿岸では10世紀頃から、スペイン、フランスに面したビスケー湾では9世紀頃から捕獲されていた。遠洋捕鯨の開始にともない19世紀中に10万頭以上が捕獲され、20世紀初頭には低レベルまでに減り、1935年以降、保護されている。 |
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ニタリクジラ
(Bryde's whale;balaenoptera edeni)
[13.7m・16〜18.5t]
全世界の熱帯から温帯海域に分布、日本周辺で古くから捕獲されていたが、1950年代までイワシクジラと見なされていた。北太平洋では、日本、ロシア、韓国、台湾が捕鯨の対象としてきたが、捕獲数が多くなかったため、資源は全体として良好な状態を保っている。北西太平洋で22,000頭が生息する。しかし、商業捕鯨のモラトリアムによって、現在捕獲が禁止されている。 |
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コククジラ
(grey whale;Eschrichtius robustus)
[13m・14〜35t]
18世紀頃までは北大西洋にもいたが、現在は北太平洋にのみ生息。カリフォルニア・メキシコ沖で19世紀後半に1万1000頭が捕獲され、1946年から保護されるようになった。現在、シベリアの住民が年間140頭、原住民生存捕鯨の名で捕獲が許されている。現在は初期のレベルまで資源が回復した、アメリカも絶滅種のリストからはずした。 |
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ザトウクジラ
(hymback‚whale;megaptera novaeangliae)
[12.9m・25〜30t]
北極から南極におよぶ全海域に分布。アメリカ式捕鯨と近代捕鯨の対象種。19世紀後半に北大西洋における捕獲数が減少したため、漁場は北太平洋、南半球へと移り、20世紀初頭の40年間で10万頭以上が捕獲された。1966年に捕獲禁止。西インド諸島のセントビンセントで、原住民生存捕鯨の名でごく少数の捕獲が続いていた。 |
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ツチクジラ
(Baird's whale;Berardius bairdii)
[11m・11t]
北太平洋の温帯から寒帯の海域にも生息。千葉県では1612年以来、沿岸捕鯨が行われている。IWCの管轄の対象外の鯨種であり、日本政府の厳重な管理下で、和田、鮎川、網走、函館を基地として小型捕鯨により捕獲が許されている。 |
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ミンククジラ
(mink whale;Balaenoptera acutonostrata)
[8m・8t]
高緯度の氷縁域から熱帯海域まで広く分布。1970年代以前は捕鯨産業にとって重要な種ではなかったが、他のナガスクジラ類の捕獲停止により、捕獲が増加した。現在では日本が科学調査のため北西太平洋と南極海で捕獲調査を実施しており、年間約500頭の標本が採集されている。またノルウエーが商業捕鯨で年間580頭を捕獲している。資源状態は極めて良好。 |
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コビレゴンドウ
(short-finned pilot whale;globicephala macrorhynchus)
南方型(マゴンドウ)[4.7m・1.26t]/北方型(タッパナガ)[6.5m・3.15t]
世界の熱帯から温帯の海に広く分布している。タッパナガとマゴンドウの2つの型がある。IWCの管理の対象外の鯨種であり、日本では政府による厳重な管理下で、小型捕鯨業とイルカ追い込み漁業による捕獲が許されている。 |
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イシイルカ
(Dall's porpoise;Phocoenoides dalli)
[2.3m・0.22t]
北太平洋にのみ分布。日本沿岸では突きん棒漁業によって漁獲され、1960〜70年代には年平均6,000頭、1988年には約45,000頭が捕獲された。IWCの管理が適用されないので、現在日本では、政府の資源調査に基づいて捕獲が許されている。 |
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※IWC(国際捕鯨委員会)
クジラの有効利用を目指して1946年に締結された「国際捕鯨取締条約」に基づいて設立された組織。クジラの捕獲枠などを決定する加盟国は1997年現在39カ国。
※原住民生存捕鯨
元来、生存を続けるために捕鯨に依存して生活してきた人たちの捕鯨のこと。主として各地の先住民族によって行われているためこの名称となった。
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